トランスパーソナル用語の「ホロトロピック」という造語の創造者。フロイトの著作『精神分析入門』に影響を受けて転職し精神科医となる。従来の行動主義的なアプローチより精神分析的アプローチに共感し心理学研究を行う。心理的トラウマを探ることによって分析精神分裂病患者の意識状態を解明するための研究において自由連想法などより協力に深層心理を探ることのできるLSDに着目。自らが被験者となって使用したLSDにより変性意識体験をし、その後LSDを使用した臨床研究における数多くの臨床例から一定の傾向を見出し、人間には様々なレベルの意識の層があることに気付く。その後、渡米して共同研究や講演を行ううちアメリカ心理学会会長アブラハム・マズローと出会い意気投合する。“プラハの春”事件以後、米国に定住。日常を超えた変性意識状態を扱うトランスパーソナル心理学を提唱し、国際トランスパーソナル学会初代会長となる。LSDの使用が禁止された後、LSDに代わる手法としてグロフが考案した「ホロトロピック ブレス・ワーク」と呼ばれる手法は様々なセラピーに応用されている。
著書: 『脳を超えて』、『自己発見の冒険』、『深層からの回帰』、『死者の書--生死の手引』、『魂の危機を超えて--自己発見と癒しの道 』、『魂の航海術』、『スピリチュアル・エマージェンシー-心の病と魂の成長について』など